公開日: 更新日: 著者: 運営者情報
定義
構成概念妥当性という用語は、尺度の値が意図した概念を表すという解釈を支える性質を指します。関連する尺度との対応や群の違いを、事前の仮説に照らして検証します。
測り方
測りたい概念とその範囲を定義し、関連する尺度との対応や異なる集団間の差を事前に予想します。尺度の因子構造、仮説の検証、文化や言語間の測定の一致を目的に合わせて調べ、対象と状況を限定します。
判断が変わる六つの場面
概念の定義
仮想例:疲労と眠気を同じ質問で測ろうとした。関連するが同じ概念とは限らず測定の範囲を決める。概念の定義と項目内容を確かめます。
収束の仮説
仮想例:疲労尺度は活動の負担感と関連すると予想した。関係の方向と強さを事前に定めて検証する。仮説と比較尺度の妥当性を確かめます。
弁別の仮説
仮想例:無関係と予想する概念とも高い相関が出た。同じ回答形式の影響や概念の混同を検討する。回答方法と測定時点を確かめます。
因子の構造
仮想例:一つの合計点に複数の異なる側面が含まれた。合計点が一つの概念を表すかを調べる。理論構造と因子分析を確かめます。
集団間の比較
仮想例:翻訳した尺度で平均を比較した。言語や文化によって同じ項目の意味が変わる可能性がある。測定不変性と翻訳過程を確かめます。
高い信頼性
仮想例:毎回同じ得点だが測りたい状態と対応しない。安定して測れることだけでは概念を正しく測れない。信頼性と妥当性の別評価を確かめます。
基本の計算と適用条件
疲労を測る仮想尺度で、身体の消耗、精神的な消耗、眠気を一つの合計点にした場合を考えます。関連する側面でも同じ概念とは限りません。研究の目的が身体的な疲労なら、眠気を多く含む項目が目的に合うかを確認します。定義した概念の範囲を先に書き、項目の内容と対応させることが妥当性の検討の出発点になります。
事前の仮説として、同じ疲労を測る別尺度とは正の関係、無関係と考える概念とは弱い関係を指定します。観測してから一番相関の高い相手だけを選ばないようにします。関連の強さを予想した根拠と、比較尺度の妥当性も読みます。同じ回答形式や同じ測定時点による関連が、概念の関係に混ざることも検討します。
合計点を一つとして使うなら、項目がどの構造を持つかを調べます。内的一貫性の係数が高いことだけで、重要な内容の網羅性や一つの構成概念が証明されるわけではありません。因子構造、本人への内容の関連、理解可能性をそれぞれ検討します。尺度の評価では、信頼性の数値一つへ全ての役割を持たせないことが大切です。
別の言語や文化へ尺度を翻訳した場合は、単語を対応させただけで同じ得点の意味が保たれるとは限りません。項目が同じ状態を表すか、集団間で測定の構造が合うかを確認します。対象によって下限や上限が多くなれば、内容の範囲も再検討します。妥当性は一度の検査で尺度へ永久に付く性質としてではなく、対象と目的に対応して読みます。
この考え方で読める広告
新しい得点で健康度が上がったという美容広告
仮想例:肌の見た目、疲労、睡眠を足した独自健康得点が上がったとします。三つが一つの健康という概念を表すのか、異なる側面を便宜的に合計したのかが問題です。機器で毎回同じ値が出ることだけでは、その値が広告の健康を測っているとは分かりません。
何を測る尺度かを定義し、各項目の内容を対応させます。疲労なら似た概念と強く関連し、異なる概念とは弱く関連するという仮説を事前に置けます。因子構造を調べる場合も、合計点に想定した構造を明確にします。翻訳版同士の平均差は、項目の意味が文化や言語で変わらないという測定不変性の問いを含みます。
広告の独自得点について、項目と重みの一覧を求めます。検証に使った別尺度が同じ質問を含めば、相関の高さに項目の重なりが寄与しえます。開発時と別の対象で仮説を確かめた資料があるかを見て、得点の名前だけで測定内容を判断しないようにします。
混同しやすい判断を分ける
測定誤差
安定して小さな誤差で測れることと、目的の概念を測ることを区別する。 測定誤差の解説。
評価者間信頼性
評価者の一致は、測る概念の正しさをそれだけで示さない。 評価者間信頼性の解説。
反復測定の再現性
反復の安定性が高くても、目的と違うものを一定に測っている可能性がある。 反復測定の再現性の解説。
出典
よくある質問
構成概念妥当性とは何ですか
構成概念妥当性は、直接には観測できない概念を測る指標が、理論上期待される関係や構造を示すかという性質です。
信頼性が高ければ妥当ですか
それだけでは足りません。安定して測れても、意図した概念とは違うものを測っている場合があります。
別の尺度と相関すれば妥当ですか
仮説を支える一つの情報です。概念の定義、内容、構造、予想する関連の方向と強さを併せて検討します。