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定義
異質性という用語は、複数の研究で対象、介入、設計や効果が異なることを指します。統合で答える問いと研究間の分布を確認し、一つの平均値に含まれる内容を検討します。対象や方法の違いと、偶然の標本変動による推定値の散らばりを区別します。
メタ解析での読み方
研究別の推定値と区間、対象の条件を一覧にします。I²は観測されたばらつきのうち研究間差に由来すると推定する割合、τ²は指定した効果尺度での研究間分散を扱います。研究数と各研究の精度により推定の不確かさも変わります。
判断が変わる六つの場面
対象の違い
仮想例:初心者中心の研究と高い体力の研究をまとめた。介入へ反応する条件が違う可能性を検討する。組入条件と開始時の状態を確かめます。
介入量の違い
仮想例:週一回と週三回の研究がある。同じ名称でも提供された介入は異なる。実施量と遵守を確かめます。
I²の解釈
仮想例:大規模研究で小さな差でもI²が高い。偶然誤差が小さくなると割合の指標は高くなりうる。効果差の実際の大きさを確かめます。
τ²の尺度
仮想例:リスク比の対数尺度と得点差の分散を比較した。研究間分散は効果尺度に依存する。使用した尺度と単位を確かめます。
少数の研究
仮想例:二研究だけで異質性を推定した。推定が不安定で差を検出しにくい。研究数と区間を確かめます。
説明の探索
仮想例:研究の特徴で層別して異質性の理由を探した。研究間の特徴と個人の修飾を同一視しない。事前仮説と研究内比較を確かめます。
基本の計算と適用条件
同じ尺度の三研究の効果が1、3、7点という仮想例を考えます。それぞれの区間が非常に広い場合と狭い場合では、観測された違いを偶然だけで説明できるかが異なります。点推定の散らばりだけを見ず、各研究の精度を併せて読みます。人数の多い研究の小さい違いと、少人数研究の大きい不確かさを分けることが大切です。
I²は、観測のばらつきに対する研究間差の割合を表す指標です。各研究が精密になると、小さな研究間差でも割合が大きくなりえます。τ²は効果の尺度での分散を扱うため、得点差と対数リスク比の数値をそのまま比べません。I²の目安だけで効果の違いが実質的に大きいかを決めず、元の単位と対象の条件を読みます。
対象が初心者か熟練者か、提供量が週一回か三回か、測定時点が短期か長期かを研究別に表へ置きます。統計モデルを変えて平均を求めても、その条件差は消えません。統合する問いに十分に対応するかを先に検討し、条件が違うなら層別又は記述的な整理を考えます。統合できることと統合した値が使えることは別の判断です。
少数研究では異質性の検出力と分散の推定に限界があります。検定が非有意だから効果が同じと断定しません。ランダム効果の平均と新しい研究の予測範囲を分け、対象の違いへの探索は事前仮説か事後の候補かを示します。研究全体の特徴で見えた関係を、個人の効果修飾と同じものとして説明しないようにします。
この考え方で読める広告
複数の研究で平均3kg減というダイエット広告
仮想例:短期の個別支援では−5kg、長期の簡単な案内では−1kgという研究をまとめたとします。研究間の条件差と推定誤差を分けずに平均−3kgだけを載せると、次にどの条件でどの程度の効果が見込めるかを読めません。対象、支援の量、比較介入、追跡期間を先に並べます。
I²は観測された差のうち研究内の誤差だけでは説明されない割合の指標で、効果が何kg違うかを直接表しません。研究の精度が上がれば同じ効果差でもI²が高くなる場合があります。τ²は研究間の効果分散であり、kg差と対数リスク比では単位が異なります。数値を尺度と切り離して比較はできません。
広告の統合図で、研究の採用条件が検索前に決まっていたかを確認します。対象年齢や支援量の違う研究を、好ましい結果だけで一群にしていないかを一覧へ戻って調べます。除外した研究と理由を読むと、平均値へ入る研究の選択を点検できます。
混同しやすい判断を分ける
効果修飾
対象の条件による効果差は研究間の違いの候補だが、集団と個人の階層を分ける。 効果修飾の解説。
予測区間
平均の区間だけでなく、新研究の真の効果が変わる範囲を示す場合に関係する。 予測区間の解説。
フォレストプロット
研究別の推定値と区間を並べる図で、違いの大きさと精度を確認する。 フォレストプロットの解説。
出典
- Cochrane Handbook・メタ解析
- Cochrane Handbook・結果の解釈
- Cochrane Handbook・効果指標
- Cochrane Handbook・研究結果の図示と統合できない場合の扱い
よくある質問
研究間異質性とは何ですか
研究間異質性は、統合する研究の間で結果や条件が異なることです。
I²が高いと研究を統合できませんか
機械的には決められません。条件差、効果の方向と大きさ、統合の問い、モデルを検討します。
I²が0なら同じ効果ですか
証明にはなりません。研究が少なく不精密な場合、真の研究間差を検出しにくいことがあります。